技術者ワーママ からだの修理日記

技術職のワーママです。初期乳がん見つかったりうつになったり。でも何とか生きてます。

つくり話

つくり話 再会⑩

前回の続きです。日が空いた上にマニアックな話ですみません。。。 彼は提案資料のための情報収集をしていた。まずサービスの対象となるSNSの利用者が、メンタルケアの必要な状態かどうかを判断する指標が必要だ。 大手企業のあるサービスを用いることで心理…

つくり話 再会⑨

前回の続きです。 健人はその日から宣言通り優香に貼り付いていた。一軍女子から解放された彼女は元々仲の良かった女子グループに戻り、時々健人もその輪に混ざるようになった。登下校もSPのように彼女に付き添って、朝は家まで迎えに行っていたらしい。週末…

つくり話 再会⑧

前回の続きです。 「情報」の授業で使うパソコンには、学校内のネットワークにつながるパソコン同士でメッセージを送れるソフトが入っていた。ただ、授業では使い方の説明はしていない。教えると友達同士で遊ぶので授業にならないからだろう。きっと誰かがソ…

つくり話 再会⑦

前回の続きです。 優香からの返信は数日間来なかった。確かに知らない相手から中傷されている状態だと好んで見たくはないだろう。 彼女の過去の投稿を読んでみた。女子高生らしいケーキなどのスイーツに混ざって、花や夕焼けなどの景色の写真も投稿されてい…

つくり話⑥ 再会

前回の続きです。 結局次の週、『情報』の授業中に彼は簡単なゲームを作ってUSBメモリに入れていた。パソコンにつないでそのまま遊べるようにしてある。学校のパソコンのセキュリティーが甘くて助かった。 健人と優香は両脇から彼を挟んでコソコソ2人で遊ん…

つくり話 再会⑤

前回の続きです。 彼と三木優香は高校2年生の同級生だった。特に親しいわけでもなく、仲が悪いわけでもない、お互い名前と顔が一致する程度の関係だった。 それが変わったのは『情報』の授業だ。パソコンを使ったプログラミングを学ぶ、というもので、私立…

つくり話 再会④

前回の続きです。 三木との話を終えて自席に戻った彼は、ノートを取り出して三木との話と優香とのやりとりを整理した。彼女への思いと技術者としての仕事は別の話だ。客観的な事実を書き込んでいく。一通り書き込んだ後、コーヒーを淹れて席に戻り、考える。…

つくり話 再会③

前回の続きです。 ゴーグルの画面が真っ暗になり、メーカーのロゴが映し出されたところでゴーグルを外した。殺風景なスタジオで現実に引き戻される。 複雑そうな表情で三木がこちらを見ている。 奥から李がやってきて、笑顔でゴーグルを引き取った。 「佐藤…

つくり話 再会②

前回の続きです。 「三木…?」 彼は優香の方をみて呟くように尋ねた。 「うん。佐藤くん、大人だ。 …やっぱり、佐藤くんがシュガー?」 優香は彼の顔を見ながら言った。 彼女も自分と同じようにどこかからアクセスしてるんだろうか。表情があまり変わらない…

つくり話 再会①

シュガーの物語の続きのお話です。 三木に促されてスタジオの中に入ると、若い男性が奥から出てきた。 「佐藤さんですね、はじめまして。李といいます。三木さん、準備はできてますよ。今日のアバターは簡易スキャンでいいですか?」 「ああ、それでいいよ。…

つくり話 シュガーの物語⑦

前回⑥の続きです。ちょい長です。 彼はまず、本業で関わっているプロジェクトリーダーに、SNSの監視システムがどうなっているかを確認した。 基本的には、不適切なキーワードを投稿した場合に、その投稿の表示制限をかけたり、悪質な場合には警告した上でア…

つくり話 シュガーの物語⑥

つくり話⑤の続きです。マニアックな話なので読み飛ばしていただいても…次のお話からちょっと展開が変わってきます。またまた空いてしまいました。。。 自分の席に戻った彼は、背もたれに寄りかかるように座ると天を仰ぎながらため息をついた。 色々考えなけ…

つくり話 シュガーの物語⑤

④の続きです。空いてしまいました。。。 採用が決まってから3ヶ月後、彼は三木の会社で働き始めた。 妻は初めこそ戸惑っていたものの、すんなり転職に賛成してくれた。というより、どちらにしても忙しくて家にいないなら、待遇が良くなる方が家計が助かる、…

つくり話 シュガーの物語④

③の続きです。ちょっとマニアック。 三木と話した後にエージェントが合流して、人事担当者を含めた形式的な面接を済ませ、その場で彼の採用は決まった。通常、エージェントは紹介先の企業の面接には初めから同行するのが一般的だが、三木の希望で後から来て…

つくり話 シュガーの物語③

②からの続きです。 「そうか…君たちは聞いていないんだね。」 静かに三木は言うと、目を伏せたまましばらく黙り込んだ。顔を上げると 「すまない、僕は君たちが娘のことをどう聞いていたのか知らないんだ。学校からはどう説明があったのか先に教えてくれるか…

つくり話 シュガーの物語②

①の続きです。 数日後、彼は面接を受けるためにその企業を訪れた。受付で名乗ると、秘書と思しき女性がやってきて役員専用フロア、会長室に案内された。 促されてソファに座り待っていると、先程の秘書が男性と一緒に入ってきた。 立ち上がり軽く会釈すると…

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