技術者ワーママ からだの修理日記

技術職のワーママです。初期乳がん見つかったりうつになったり。でも何とか生きてます。

つくり話 再会11

またまた空いてしまいました。前回の続きです。

 

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彼はカウンセリングルームで酒井とメンタルケアに必要なデータについて相談をした。メンタルヘルスに関わるデータは公開されていないことが多い。もちろんデータを購入するという選択肢もあるが、そもそもどんなデータがあれば良いのかが分からない。

彼女の話では、一から関係を構築するのであれば、まず悩みを打ち明けてもらえる状態にすることが重要だそうだ。カウンセリングの前提となるのがまず相手から信頼されることであり、日々の出来事などのコミュニケーションの積み重ねが必要だ。

 「出来るだけ聞き役に徹しながら、ちゃんとあなたを理解してますよ、と共感が伝われば気持ちを伝えてくれるようになりますね。本当に深刻な状態ならカウンセリングだけでは解決が難しいですが、心を開く相手がいるだけでも改善の効果は期待できると思います」

 既にお友達AIのようなチャットボットが存在しているので、初めは一般的なコミュニケーションツールの延長と考えれば良いのかもしれない。

 「私の場合は悩みを打ち明けてくれるようになったら、少しずつ話を引き出してカウンセリングノートのようなものを作ります。それを元に行動認知療法という方法で一緒に改善する、というアプローチです。これらのステップを全部AIに任せられるかは分かりませんが、進め方のガイドラインはあるので、パターン化できるところは向いてるかも。」

「だとすれば、例えば酒井さんが先生になって、AIの返答を採点してもらうことは出来ますか?モニターを募集して、やりとりをしながら酒井さんにサポートしてもらいながらAIが対応できることを増やせるとサービスとしても完成度も上がってくると思うんですよね。」

彼はノートに図を描きながら彼女の顔を見上げた。少し困惑している様子を見て慌てて付け足した。

「先生と言っても、一から全部教えるわけじゃないですよ?もともとある程度会話の出来るAIはできるので、メンタルケアが必要な相手に合った会話になってるか点数づけするイメージです。もちろん、本業を圧迫しないようなペースで協力してもらえるようにお願いするつもりです。はじめは少人数のモニターで、手がかからなくなってきたら増やしていく感じで。」

少しホッとした様子で、それならばと了承を得ることができた。具体的な依頼は提案が通ってたらまた相談させて欲しい、と告げて部屋を出た。

 

次にSNSの運用・開発チームの担当者を捕まえて話をした。現行のシステムに対して大幅にな仕様変更は難色を示された。一方で元々備わっている機能を活用することと、対象者の投稿データの分析については本人の合意が得られていて現行のシステムに影響しないのであれば特に反対はされなかった。クレーム対応の手間が減るなら好きにしてくれ、といった様子だった。

 

システム面での制約と、酒井に協力を依頼できる仕事量等を考慮に入れて、まずトライアルで導入できる構成を決めて提案資料を作成した。予算規模に応じて使えるデータなどが変わってくるので、3種類の概算と内容の違いをまとめて提案することにした。

 

三木の秘書に提案のための打ち合わせを設定してもらい、申し訳程度に本業の手伝いをしてその日は帰ることにした。

 

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