技術者ワーママ からだの修理日記

技術職のワーママです。初期乳がん見つかったりうつになったり。でも何とか生きてます。

つくり話 再会 12

前回の続きです。

 

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翌日には三木への提案の打ち合わせが設定された。

「これは早く進めないといけないから。まぁ、他の会議は社長がいれば後で聞けばいいしね。」

と言いながらスケジュールを空けてくれたらしい。ありがたい一方でプレッシャーにもなる。役員から直接仕事が降りてくることなど前の職場ではあり得なかった。それにこの仕事のずっと先には優香がいる。彼女のために技術者としてできる事があるのだとすれば、こんどこそ役に立ちたい。彼は提案資料を再度確認すると会長室に向かった。

 

「さすが佐藤くん、仕事が早くて助かるよ。コーヒーでいい?」

笑顔で三木は迎えてくれた。促されてソファに腰掛けるとすぐに秘書がコーヒーを持ってきてくれた。

「お時間いただきありがとうございます。早速ですが先日ご相談したシステムについて提案資料を作りましたので紹介させてください。」

 

提案したシステム案は、現行のSNSのシステムに機能を追加させる「プラグイン」か、独立したプログラムを連動させるかの2つ。そしてAIにどこまで対応させるかの違いで3つの段階に分けている。半年で完成させる場合に今SNSの運用チームにかかる負荷と、追加で必要となる人件費も含めた予算、また、モニターが必要になるため、酒井の拘束時間についてもそれぞれのケースでまとめて報告した。

 

「どのシステム案を採用するかによって想定される課題が変わってくるので、現時点でイメージから離れている案をお知らせください。優先順位の高い案に絞ってもう少し詳しい計画を立てるようにします。」

 

三木はしばらく考えると、

「ありがとう。この話だけど、このフォームに合わせて1番予算の大きな案で応募要項埋めてくれる?背景のところはそれっぽい感じで書いてくれればいいから。フォームのファイルは後で送るよ。」

と紙の束を彼に渡した。どうやら国から助成金の出る事業申請の書類らしい。新設されたデジタル促進支援事業とかいうプロジェクトのものだという。初耳だと彼が首を傾げていると、

「まぁ、未公開情報だからね。詳しい話はそのうち話すよ。」

と三木は窓の外を眺めながら呟いた。

 

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